大阪のインバウンド効果で景気浮揚を!
ミナミが外国人の街と化した大阪。心斎橋、道頓堀、難波、黒門市場では中国語、韓国語ばかり耳に入ってきます。街の国際化、私は大いに歓迎すべきことと思います。
2015年のインバウンド(訪日外国人)は過去最高の1,973万人と発表されました。このうち、716万人が大阪を訪れています。何と36%です。しかも来阪外国人旅行者数の伸び率は91%で全国の伸び率47%を大幅に上回っています。 関西の奥座敷、有馬温泉でもインバウンドのおかげで、来訪客の数が増えただけでなく、1年を通じて客数が高位安定したのでホテル・旅館・商店が潤っているようです。
インバウンドの上位3か国の、今年の4日以上の連休を次に示します。お正月休みは実態がよく分からないので外しました。
2016年中国の4日以上の連休
連休期間 連休長さ 含まれる祝日
2月7日(日)~13日(土) 7連休 春節
10月1日(土)~7日(金) 7連休 国慶節
2016年韓国の4日以上の連休
2月6日(土)~10日(水) 5連休 旧正月
9月14日(水)~18日(日) 5連休 秋夕
2016年台湾の4日以上の連休
2月6日(土)~14日(日) 9連休 春節
4月2日(土)~5日(火) 4連休 児童節・清明節
6月9日(木)~12日(日) 4連休 端午節
9月15日(木)~18日(日) 4連休 中秋節
昔から2月と言えば不景気、この2月に春節(旧正月)で大勢のインバウンドがやって来ます。1年を通じて、日本の春休み、ゴールデンウィーク、夏休み、秋の紅葉シーズンと3か国の連休は殆ど重なりません。ホテル・旅館だけでなく、デパート、商店、飲食業、ユニバーサルスタジオ、交通機関、関西空港も大喜びに違いありません。
大事なことは大阪のインバウンド経済効果です。2014年のインバウンド一人当たりの旅行支出は151,000円でした。大阪訪問客が大阪でこの金額の1/3使うと仮定すると、3,600億円になります。観光庁の推計によると、観光消費が生み出す生産波及効果を約2倍と見ていますから7,200億円です。大阪市の一般会計予算1.7兆円の42%の波及効果です。ユニバーサルスタジオの入場者数も上限に近いので、大きな投資が必要になります。心斎橋大丸も建て替え工事が始まりました。ホテル計画もいくつもあります。政府は2020年のインバウンドによる雇用効果を全国で85万人と見ています。大阪でも確実に人口増加につながります。
大阪の中小企業にとっても、「風が吹けば桶屋が儲かる」こともあるでしょう。
大切なことは、彼らと偏見なく友達になることです。大阪人は会った瞬間から仲良くなれる、と言います。来阪インバウンドが大きく伸びているのも大阪人気質が好まれているからでしょう。期待できそうです。
私は先日戎橋でグリコの看板を背景にシャッターを押してくれる人を探していましたら、インバウンドの人が気軽に引き受けてくれました。
(2016年2月2日 田村寛人)