構造改革と模型の関係

 年度替わりになって私の仕事も忙しくなってきました。気持ちを新たにして会社の先行きを考え、新5ヵ年計画を作ります。それには政治・経済が大きく影響します。過去15年の弊社の売上の変化と政治の関係を見ますと、構造改革をやった小泉内閣(平成134月~平成189)のときは着実に毎年右肩上がりに売上が伸びています。「構造改革なくして景気回復なし」「聖域なき構造改革」と叫んで実際に郵政民営化、三位一体改革、医療制度改革などをやりました。

 第2次以降の安倍内閣(平成24年年12月~)になってからの3年間も弊社の売上は着実に伸びています。小泉内閣と同じ新自由主義的改革で構造改革を進めようとしています。アベノミクス「3本の矢」(①大胆な金融政策、②機動的な財政政策、③民間投資を喚起する成長戦略)、アベノミクス「新3本の矢」(①希望を生み出す強い経済・GDP600兆円、②夢を紡ぐ子育て支援・出生率1.8③安心につながる社会保障・介護離職ゼロ)、それにTPPが加わります。

 弊社の模型はお客様からコンセプトをお聞きしたり、現物の図面をお借りしたりして制作するもので、お客様の販売促進、技術開発、コンペ、プレゼンテーション、PRのための展示などに使われます。これらの模型の殆どは景気に先行して(建設業や製造業での実際の仕事が始まる前に)註文されることが多いと考えられます。言わば景気の先行指数です。従って弊社が制作した模型を活用していただくことによってお客様の受注や成果につながると、我々は大変うれしいのです。

 民主党(今の民進党)政権はリーマンショックの影響を引きずり、東日本大震災も起きましたから気の毒な面もありますが、弊社の売上は下降線を描くか横ばいでした。これは「事業仕分け」に代表される無駄を無くして財政を立て直そうとする政策が中心で、新自由主義の積極的な構造改革によって民間企業に活力を与え、税収を増やそうという政策とは異なるからだと思います。

 民進党にも構造改革を進めるべきだ、という議員もいます。自民党にも守旧派は多くいます。二大政党制の下で、自民党も民進党も「構造改革派」と「守旧派」がいて、前者が多少多くて構造改革を進め、行き過ぎたときに後者がブレーキをかける、のが理想ですが、なかなかそうはうまくいきません。

 構造改革は企業・業界・人によっては痛みを伴います。実際にその立場になった人たちから不満の声が出てきます。私も医療保険などは大変な負担を強いられています。なぜ元気に働いて僅かの収入を得ている老人が会社の健康保険には加入できないで、後期高齢者医療制度の高い保険料を払わなければいけないのか、何時も疑問に思います。しかし日本は構造改革をやらなければグローバル化した世界の政治・経済のなかで死に体になってしまいます。これは日本が貧乏国になって、収入が増えないのに益々国民の負担が増え、国の借金が増えることを意味します。ギリシャが典型的な例です。

 Netで調べると構造改革を批判する記事がいっぱい出てきます。典型的なのが、中曽根内閣の国鉄分割民営化で廃止になった赤字ローカル線が多く、これが地方の衰退につながる、といった論調です。しかし、地方衰退の原因はそう簡単なものではありません。石破茂地方創生相は、安倍政権が重要課題に掲げる地方創生に関し「北海道から九州・沖縄まで事情が違う。日本全体で同じことはやらない」と述べ、地域ごとに活性化策を打ち出す考えを示していますが、その通りだと思います。特区制度を活用し、地域限定で岩盤規制緩和を進めるしかありません。石破大臣に期待しましょう。

 4月24日投開票の衆院北海道5区補欠選挙は夏の参院選挙(もしかすると衆参同日選挙?)の前哨戦となり注目を集めました。共同通信社が実施した出口調査によると、最も重視した政策として「景気・雇用」を挙げた人の78%は与党候補に投票しています。つまり政治に景気振興策を期待している人の大半は安倍内閣の新自由主義的な構造改革を支持していることになります。

 構造改革は国民や企業に新しい視点で物事を考えさせ、イノベーションを創出するのです。それを見える形にして皆に分かってもらおうとするから弊社の模型の仕事が増えるのです。理にかなっているでしょうか?

 

(2016年4月27日 田村寛人)

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