模型製作とイノベーション

楽天の田中将大投手が2013年の日本シリーズ第7戦で見せた顔は忘れられません。前日第6戦で160球投げた翌日、自ら名乗り出てブルペンでの投球練習からリリーフとして登板し15球投げて勝利するまでテレビはクローズアップで映してました。疲れ顔、憂い顔と見る人もいたでしょうが、あの顔は自分のこと、チームのこと、日本の野球界のこと、メージャーリーグのことを考え抜いて、ある決意をしている顔だと思いました。「考え抜く」ということは、ああいういい顔になることです。

弊社の社員も最近、顔つきが変わってきました。世の中の変化が速く、模型製作というニッチな分野でも、「井の中の蛙大海を知らず」では個人も会社もだめになる、ということが分かってきたからです。

スティーブジョブズは世界を変えた、産業を変えた、我々の生活を変えたことは確かです。アイフォンは彼の集大成であり、2歳児から後期高齢者まで、スマホ無しでは暮らせない世の中になりつつあります。世界一のイノベーターですが、「他人の脳みそを盗むやり方」とも言われています。他人のアイディアを鼻であしらっておいて、1週間後には自分のアイディアと思い込む、そしてイノベーションに組み込む。彼は現実歪曲空間とも呼ばれました。

シュンペーターの言い出した「イノベーション」つまり「新結合の遂行」は、盗んだ脳みそを、ジョブズの思い通りに結合した結果、アイフォンが生まれた、とも言えます。

「職人は技を盗め」と言われてきました。しかし、それでは「金太郎飴」ができるだけです。顧客満足度が高かったのは何か、更に高める方法は無いか、一方、顧客の不満は何か、それを解決する方法を考え、「他人の脳みそ」まで添加して、それらを結合すれば高度のイノベーションにつながるのです。これこそ現代の職人に必要なことでしょう。

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