猛暑と暑い刺激がインフレを呼ぶ

 とにかくこの夏は暑いです。大阪はこのところ毎日35℃以上が続いています。気温だけではありません。地球の反対側ではリオオリンピック開催、米国デンバーではイチローの大リーグ通算3000本安打達成、日本では天皇陛下が生前退位のお気持ちを表明、日銀の異次元金融緩和の総括的な検証で今後の国債購入をどうするかの論議、今の国債購入はヘリマネと同じではないかとの論争、小池都知事と自民党の関係修復の成り行き、小池都知事が2020年東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長と会談し具体的な経費削減策を検討していくことで一致、配偶者控除廃止への動き、ポケモンGOによる世界的な社会現象、ポケモンGOのおかげで売上を大きく伸ばしたマクドや商店街、任天堂株価の乱高下、トランプ大統領候補の支持率低下への巻き返し、等など休む暇もなく次々と多くの国民が関心を持つ暑い出来事が起きています。

 大変良いことだと思います。猛暑は衣料・飲料などの売れ行きが良くなりますし、暑い出来事は多いほど国民に刺激を与え、個人消費を増やします。企業やサラリーマンのイノベーションも盛り上がり、設備投資が増えます。アベノミクスの最大の弱点は国民に刺激を与え、国民が熱気に包まれるような刺激的な政治改革(小泉内閣の郵政民営化、中曽根内閣の国鉄分割民営化のような)が無いことですから、この夏の出来事は転機になると思います。安倍総理の真面目な性格が災いしているとも言えます。

 リオオリンピックの体操男子団体総合での金メダルは世界も絶賛するすばらしいものでした。全体6位から徐々に順位を上げての優勝、内村航平のリーダーシップとそれに答えるメンバーの頑張りは日本人に勇気を与えてくれました。体操女子団体総合は惜しくも4位でしたが、16歳から21歳という年齢は2020年東京オリンピックでのメダルを期待させます。体操男子個人総合でも内村航平が2連覇を達成しました。彼が目標としてきた「美しい体操」を世界に見せてくれました。

 小池都知事は民意を背景に自民党と政策論争ができる知事であり、新たな発想で都政改革をやっていくでしょう。新党結成や()維新の会との連携の可能性にも目を離せません。

 配偶者控除廃止は当然のことと思います。待機児童を無くすことと子育て支援が前提になりますが、働く女性の制約は取り払うべきだと考えます。

 ポケモンGOを私はやりませんから分かりませんが、この分野は大きく化ける可能性を秘めていると思います。任天堂の岩田聡前社長は天国から見守っていることでしょう。

 悩ましい問題は日銀が異次元金融緩和で大量の国債を買い続けていることです。日本のマネタリーベースはすごいことになっていますが、インフレ期待に結びついていません。国民も企業もお金を使う刺激となるものが無いからです。行政改革・構造改革・規制緩和・民間にまかす等の制度改革が必要です。オイルショックのような皆に影響する出来事も効果があります。この夏の猛暑を感じさせる出来事は少し弱いかも知れませんが、何か大きいきっかけが起きればインフレが始まります。黒田総裁は待ち遠しいことでしょう。

 

(2016年8月13日 田村寛人)

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