デモトランクへの回帰

1990年前後、弊社ではオムロン株式会社、株式会社キーエンス、和泉電気株式会社(現IDEC株式会社)からの依頼で、当時日本が開発の最先端を走っていたセンサー類の「デモトランク」を盛んに作ってました。専門の組立工場を八尾市に設けたほどです。

オムロンでさえ、欧米・東南アジアの現地法人を設立したばかりで、営業の人達は重い「デモトランク」を持って、海外市場開拓に駆けずり回っていたのです。当時の営業マンはすごかったと思います。

「デモトランク」と聞いても今の人には分からないでしょう。客前でトランクを開けば、各種のセンサーが光、色、位置、動作、スピード等を検出して表示することによって、センサーの性能を売り込むものです。

できるだけ小さいトランクに、多くの種類のセンサーと附属部品や検出対象を組み込まなければなりません。取り付け治具や配線も必要です。このため弊社は当時3D CAD/CAMを数台導入し、狭いトランクスペースに最適の納まりになるよう設計しました。弊社が3Dに強いのはこの歴史があるからです。

各社の海外組織が活動を開始するとともに、「デモトランク」とそれを持って世界を飛び回る営業マンは姿を消しました。

更に、ノートパソコンの軽量化やiPadなどのタブレット端末の出現で、映像によるマーケティングが盛んになりました。

しかし、最近は展示会に行っても、スクリーンやディスプレイの映像を真剣に見ている人が減ったと感じます。スマホの急速な普及で、映像は見せてもらうものから、自分で見つけて楽しむものに変わったのです。

展示会・説明会は実物か模型を見ながらface to faceという基本に回帰してきたように思います。その証拠に「デモトランク」の製作が増えてきています。中身はセンサーではなく、各種の模型を分解して機内持ち込みサイズ以下のトランクに詰めたものです。トランクを最小に押えるため、弊社では3D CAD で納まりを設計します。

プラント、機械、装置、工事方法、建築、住宅など、海外、国内を問わず、「デモトランク」は何時でも何処でもプレゼンに、展示にお使いいただけます。

忘れられかけた「デモトランク」への回帰です。日本語では「運搬式展示・説明用模型」でしょうか。やはり「デモトランク」が聞こえがいいですね。

出張展示用模型

運搬用トランク(機内持ち込みサイズ)に模型
アクリケースを分解して収納

出張先で組み立てた模型
PCは設備の紹介のDVD用

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提供:公益財団法人鉄道総合技術研究所

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